リンゴの木に囲まれて。

お引越し中のクレメンティーネ家。
先頭を飛んでいたピノが候補地を見つけたようです

「あの木が並んでる場所、なんだか気になるなぁ」



「よーし、ちょっと待ってな…」

早速グレンが巣箱を置いてみることに。





「壁に守られてる感じがして落ち着くね」
「悪くはないな」

何度か巣を置き直したところ、ご覧のとおり綺麗に収まりました。

近くには他の巣箱も少なく、適度に寂れています。
ここなら楽器や花火を鳴らしても近所迷惑にならなさそう。




狩りの獲物も近場に寝転がっているので食べ物にも困りません。
しばらく定住しようと思います




ちなみに三本並んだリンゴの木の真ん中は
アルフレドの隠れ家（？）になりました



「僕だけのとっておきの場所にしよっと！」

木に登れば二階か屋根裏のつもりでしょうか…
自分だけの部屋が欲しいお年頃です。


「いやーん、落ちてこないでよねー？」



「おい、聞いているのか」



呼びかけている両親の心配をよそに…

「いつかあの子を呼んで一緒に遊びたいなぁ…！」



あれこれ妄想していて楽しい気分になってきたのか
一羽で盛り上がって飛び跳ねています。


「…ねえ、今の聞いた！？」



「ああ…確かに聞いたぜ…」
「相手は一体どこの子かしら☆」

息子のつぶやきに、木の下では一転してちょっとした騒ぎになったようです。



「バカと煙は高いところが好きだって言うわね！」




「ルピアもそう思わない？」
「…」

返事がありません。
無口なのはいつものことですが…



「！？」



「…気づいたら動けなくなってた…」

控えめな性格のルピアらしく、机の裏側に控えめにお座りしておりました。
というわけでクレメンティーネ家にまた新しい家族が増えそうです
ペペ君とルピア、意外と早いご懐妊で驚きました…！



「こんなとこに隠れて何やってんのよー！」



「…！！」

先を越されて悔しかったのでしょうか。
机を持ち去ろうとするナディアなのでした

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